
このページでは「一体、無垢材とは何?」というところからはじまり、無垢材の種類やそれぞれのメリットデメリット、無垢材をいつまでも楽しむためのメンテナンス方法に至るまで、無垢材について要になることを余すことなく網羅しています。基礎知識としてぜひご一読ください!
無垢材とは
それではまず最初に「無垢材とは?」という基本的な部分について分かりやすく説明していきます。
無垢材とは1本の天然木から切り出して板や角材に加工したものを指します。例えば板の種類の中には合板というものがありますが両者には決定的な違いがあります。合板は薄く切り出した板を何層にも重ねて作られており、それらをくっつけるのに接着剤が使用されます。これに対して無垢材は天然木からそのまま切り出したものですから、接着剤をはじめとした化学物質が使われることはありません。
無垢材は合板に比べ高価なものが多いものの、近年の健康志向のやナチュラル志向の高まりの中で大変注目されるようになりました。
無垢材の用途としては、住宅の構造材等の建材や、フローリングのような床材等の内装材、ダイニングテーブルなどのテーブル類、ベッドや棚などの家具等に多く使われています。

よく「無垢材には何の木が使われていますか?」というご質問を受けますが、自然界にはたくさんの木があるように、無垢材として加工される木の種類もたくさんあります。木にはそれぞれ特性があるので用途に合う特性を持つ木を選んで使用されます。
大きく分けると無垢材に使われる木は針葉樹と広葉樹に分かれます。針葉樹と広葉樹で大まかな特性があるのでこれについては次の項で詳しく説明しましょう。
無垢材は、大きくは針葉樹と広葉樹の2種類です。
【針葉樹とは】

針葉樹とは読んで字のごとく針のように先のとっがった硬くて細い葉を茂らす樹木のことを指します。身近な木ではマツやスギ、ヒノキなどになります。針葉樹は比較的やせた土地にでもよく育ち、大きくなるのも早いという特徴があり、便利な森林資源として活用されてきました。木の種類にもよりますが多くはまっすぐに育ち高さも高くなるので、住宅などの大きな建造物を作る建材として重宝されています。
針葉樹は一般的に軽くて柔らかいという特徴があるので加工がしやすく、肌触りもソフトというメリットがあります。しかし、それは同時にデメリットになる場合もあり、例えば針葉樹のフローリングだと傷がつきやすかったします。ただ、日々の生活の中でつく傷を味として捉える方々には人気のある素材です。
【広葉樹とは】

広葉樹は針葉樹とは相反した大きく平たい葉を持つ樹木になります。他にも針葉樹に比べ硬かったり、幹がまっすぐではなかったりで加工がしにくいという針葉樹とは反対の特徴があります。ただその硬さは単にデメリットであるだけでなく、強度があり傷がつきにくいというメリットにもなります。
広葉樹もフローリングのような床材やその他の建材の他、ベッドやテーブルなどの家具にもよく使用されています。
広葉樹の無垢材でよく使われている樹木は、ナラ(オーク)、ウォールナット(クルミ)、メープル(カエデ)、バーチ(カバザクラ)の他、針葉樹に比べても多数あり種類が多いのも特徴です。
無垢材の種類を更に細かく見てみる!
針葉樹と広葉樹の大体のイメージがつかめたところで、次にいくつかの無垢材を例にとりさらに細かく具体的に無垢材のことを見ていきましょう。
【針葉樹の無垢材】
・パイン

パイン材と一口に言ってもマツにはたくさんの種類があります。北欧のレッドパイン、アメリカのサザンイエローパイン、ホワイトパインなど外国産のパインの他、地松と呼ばれる日本産のアカマツ(赤松)、クロマツ(黒松)もあります。パイン材とはほとんどの場合レッドパインを指したりしますが、もっと大雑把に言うと外国産のものがパイン材と呼ばれ、日本のものを地松と呼ばれています。
パイン材の大雑把なイメージとしては白っぽくて明るい色味で所々に節が見られるという感じです。比較的軽くて柔らかいものが多く加工しやすいです。パイン材というとよくホームセンターで販売されている2×4のようなSPF材が浮かぶ方も多いでしょう。様々な規格サイズがありますし、値段が安くて使いやすくDIYでも人気の木材になります。
SPFというアルファベットの名称はそれぞれ以下のように3種類の針葉樹の頭文字になっています。
S→Spruce スプルース、トウヒ
P→Pine パイン
F→Fir もみの木
実はSPF材はパインだけじゃないのです。いずれの木も成長が早い木で主に北米で大量生産されています。中には薬剤が塗布されているようなSPF材もありますが、無垢材も安価で手に入れることができます。ただ成長が早いということで木の密度は低くなります。そのため柔らかく耐久性も低くなります。ただその特性は加工がしやすいというメリットにもつながっています。
逆に伐採サイクルが30年と成長の遅いサザンイエローパインは密度が高いので硬く耐久性に優れており、ボーリング場のレーンなどの強度が求められるようなところに使用されます。密度が高いパイン材はパイン材の中では高価になりますが、他の木の無垢材と比べると比較的安価で手に入ります。パインの無垢材の用途としては家具やフローリングの床材等でよく使用されます。北欧テイストの白い木目のインテリアのイメージです。ナチュラルで優しい風合いの部屋作りに向きます。
地松である国産のアカマツ(赤松)やクロマツ(黒松)は日本で昔から建築物や橋、船など様々な用途に使われてきました。耐久性に優れておりいまだに現存する昔の建造物の構造材等に地松が使用されていたりします。アカマツは森や山に生え樹皮が赤っぽく葉も細いような繊細な印象であることから雌松と呼ばれます。それに対しクロマツは海岸沿いに多く見られ樹皮が黒っぽく葉がしっかりして硬いことから雄松と呼ばれます。アカマツとクロマツの無垢材は比較的丈夫で耐水性に優れ、脂分が多く艶もあるので、建物の構造材ばかりでなく床材や建具材、家具材にも使用されます。近年クロマツはマツクイムシの被害によって急激に数を減らしており、日本で流通しているのは中国産であることが多くなりました。
・スギ(杉)

スギの木材は日本の特産になります。日本中の山にスギの人工林があるので、まっすぐに高く育つスギの木を誰もが目にしたことがあるでしょう。成長が早いので密度が低く、軽くて柔らかいのが特徴です。色味は心材(幹の芯の部分)で淡紅色~黒色まで幅広くあります。木目がはっきりしておりそれを美しい模様として楽しめます。
スギには秋田杉、吉野杉、屋久杉、霧島杉など産地の名前が付いたスギがあり、それぞれ特有の特徴があります。例えば奈良の吉野杉はゆっくりと成長するように密度を高めて植えられており、肌目が細かく強度の高いスギに成長します。供給量も比較的豊富なので良質な無垢材も手に入れやすかったりします。屋久杉は樹齢1000年以上のものを指します。緻密なまだら模様の木目が特徴的で美しく、高価格で取引されています。密な木目のため耐久性にも優れています。
スギの無垢材は最近ではよく住宅のフローリングに使用されます。広葉樹のものに比べて柔らかく傷がつきやすいというデメリットはありますが、その柔らかさは家の中で靴を脱ぐ習慣の日本には大変向きます。スギ材を顕微鏡で見てみると無数の穴が開いています。これを多孔質と言います。無数の孔によって空気の層を作りやすくなりその結果素足で歩いても温かみを感じます。無数の孔は同時に調湿効果をも持ちます。湿度が高い時は水分を吸収し、湿度が低い時には水分を放散してくれます。四季があり湿度の変動が激しい日本の住宅にうってつけです。用途としては他にも建築物の構造材や内装の建具材、天井材など建築資材として幅広く使用されます。またスギの一枚板はテーブルにも人気です。
・ヒノキ(檜)

日本人なら「総ヒノキ造り」と聞くと(高級なんだな~)と反射的に思うではないでしょうか?ヒノキもスギと同様に古くから日本で使用されてきた日本を代表する木材です。世界最古の木造建築と言われている法隆寺は創建時総ヒノキ造りで建立されていることで有名です。また姫路城は建立当時天守閣を支える柱にもみの木が使用されましたが、腐るなどして傷んでしまい昭和の大改修の際に耐久性に優れたヒノキに交換されています。
ヒノキの人工林はスギに次いで多く天然のものもありますが、スギに比べるといずれも少なく希少性があります。また、スギに比べて耐久性に優れていたり、調湿効果が高かったり、白アリ被害にもあいにくかったり、香りが大変良かったりと良いところが多く、高級木材の扱いになるものうなずけます。木肌は白く艶がありきめが細かいのが特徴です。
ヒノキは福島県以南の本州~九州、四国に分布しています。最高級ヒノキとして有名なのは長野県木曽地方(木曽)と岐阜県東濃地方(裏木曽)が産地となる木曽ヒノキです。木曽ヒノキがこぞって使用されるようになったのは安土桃山時代からになります。100年に及び全国の建築物に使用され続け乱獲が繰り広げられました。その結果木曽ヒノキは枯渇していってしまうことになります。これを重く見た国は木曽ヒノキの産地を国有林とし保護に乗り出しました。伐採は限られた業者への許可制とし木曽ヒノキを守り続けてきたのです。そうすることで現在では良質な木曽ヒノキの天然木がとれるようになりました。希少性はさることながら品質的にも特に優れています。ヒノキの無垢材の用途としては建築物の構造材や内装材、テーブルやベッドなどの家具、風呂おけや木槌など様々なものに使用されます。
【広葉樹の無垢材】
・オーク(ナラ・楢)

オークとは落葉樹であるナラ(楢)のことです。日本ではどんぐりの木として知られています。オークの無垢材は特に欧米で昔から使用されてきました。床材やワイン樽、テーブルや食器棚などの家具、船舶など使用用途は多岐にわたります。オークの無垢材は硬くて重く、傷がつきにくく耐久性がありますし、耐水性も高いので様々な用途で役立ちます。木目は柾目(まさめ・直線的な木目。)、板目(いため・はっきりした山形の木目)、虎斑(とらふ・オーク特有の虎の毛のように見える横縞の木目)と3種類あり、特に虎斑は希少になります。オークの無垢材は使い込むほどに経年変化による深みが出るというところが大きな魅力になります。
日本では今でこそ色んな用途で広葉樹であるオークの無垢材が使用されていますが、主に昔から針葉樹の無垢材が重宝されている傾向があります。日本でナラの木と言えば無垢材というより、その実であるどんぐりを食品として食べてきた歴史があります。日本で無垢材として使用されてきたのは近代のことではあるものの、日本には固有のミズナラというオークがあり昔は希少な家具材としてヨーロッパに輸出していました。水分が多く燃えにくくお香のような香りが特徴になります。近年では日本でも高級な無垢材として使用されています。
・ウォールナット

「ウォールナット」を日本語に直訳すると「くるみ」ですが、木材業界ではそれぞれ別物になります。一般的にウォールナットは北米産のブラックウォールナットを指し、くるみは主に日本産のオニグルミを指します。ウォールナットの重厚感漂う濃い茶褐色に対してくるみは明るくてナチュラルな色見になり、見た目の印象が全く違います。
ウォールナットはチーク、マホガニーと並ぶ三大銘木として有名です。ウォールナットの魅力はやはりまずその存在感ではないでしょうか。濃い茶褐色の木肌にマーブル模様が特徴的で、上品でいて高級な雰囲気を漂わせます。また経年変化で少しづつ明るめの茶褐色に変化していくという面白さもあり、何年経っても飽きることがありません。古くからイギリスで家具材として使用されており、質のいいアンティーク家具がいまだに現存し流通しています。
ウォールナットの無垢材はまた程よい硬さと粘りを備えており、丈夫でありながら加工性にも優れ、その上加工後の狂いも少ないという大変優れた木材になります。接着性や塗装性にも優れているため、頑丈さと精巧さが必要になる椅子や楽器を作るのにも適しています。ウォールナットの魅力は時代も国境も越え多くの人々を魅了しており、良質なウォールナットは希少な高級材となっています。
・バーチ(カバザクラ・蒲桜)
バーチとは日本ではカバザクラやサクラと呼ばれたりします。サクラということで普通は春に見頃となるあの桜の木を連想するでしょう。しかし、実はその桜ではありません。バーチとはカバやカンバというカバノキ属の木になります。日本では単にカバではなくカバザクラと呼ばれるのは、その白くてきめの細かい材質がサクラに似ているからです。みなさん学校の体育館の床材の感じを覚えておられるでしょうか?体育館やダンススタジオなどのフローリングによくバーチが使われていたりするので、皆さんにもイメージしやすいかと思います。バーチは傷がつきにくく衝撃も吸収してくれるので激しい運動をするような場所の床材に大変向きます。またバーチは年数を経ても色変わりしにくいという特徴もあり、いつまでも当初の風合いを楽しむことができます。比較的加工もしやすいので家具や床材などの建材の他、雑貨などにも使用されます。
価格は、どれくらいのものがあるのか?
次に無垢材の価格について説明していきますが、まず押さえておかなければならない点があります。最近「新築の工期が遅れている。」とか「リフォームが進まない。」などという話をよく耳にしないでしょうか?無垢材にこだわった注文住宅を計画されている方も、予算を上げなければなかなか思い通りにならないなんて事態が起きていたりします。テーブル一つとっても納期が遅れているなんてこともあるでしょう。それはウッドショックと呼ばれる社会問題の影響だったりします。
これを書いている2022年8月現在様々な社会的な背景から木材の輸出入が滞り、価格が高騰する事態となっています。それをウッドショックと呼びます。木材の供給の6割を輸入に頼っている日本には大きなダメージになりました。それならば国産材を使えばいいのですがいきなり都合よく供給量を増やせるわけではありません。近代日本の林業は衰退の一途をたどっており、人手不足の他、構造的な問題も多く抱える現状があるからです。
例えば、総務省統計局による調査によるとパインの集成材(厚さ14~18㎜ 幅300㎜ 長さ900~910㎜)の全国平均価格は年々上がってきてはいました。2015年1月1,299円でしたが2020年1月では1,479円と5年間で180円も値上がりしました。さらにその約2年後の2021年12月には1,603円と過去最高値を記録し、さらにその6か月後の2022年6月には1,797円と2021年後半から短期間で最高記録を更新し続けているのが現状です。

もちろん早めに在庫を押さえたり調達ルートを広げるなど、それぞれの業者によって企業努力は行われています。しかし、現状では不安定な状態にあるので、なかなかはっきりとした価格表などを記載するのは難しいかなと思います。ですから、今回は大まかなものになりますが木の種類による価格の順位表をあげておきます。(同じ木であっても希少なものは高価格で、品質が低い部位などは低価格で取引されていたりするのでこの限りではありません。)

無垢材の国産(日本製)と外国産について
国産の無垢材と外国産の無垢材ではそれぞれメリットとデメリットがあるのでポイントごとに説明していきましょう。
【価格の比較】
価格は流通量によるところが大きくなります。たくさん供給され流通していると価格は安くなりますし、逆に希少だと高くなります。外国産の無垢材は様々な国から大量に供給されておりその量は国産材をはるかにしのぎます。ですから輸送コスト等を含めても比較的安く手に入れることができるのです。
国産材も無垢材の状態ですとそれほど高価というわけではありません。ただ、日本は湿度が高いということもあり、手間をかけてしっかりと木材を乾燥させる必要があります。そうしないと反りや割れなどがでてしまい使い物にならなくなるからです。その手間に対しコストがかかり高値になってしまうのです。
このようなことから通常ですと外国産のものは安く手に入りやすいというわけです。しかしながら先ほどもふれた通り昨今のウッドショックの影響で、現在は外国産の無垢材も入手しにくく高騰している現状にあります。
例えば、日本の無垢材の中でも国産杉は供給量が多く比較的安く手に入れられます。もし日本の林業が人的にも構造的にも整理され、かつてのように盛んになったのなら、ウッドショックような危機の際にも慌てなくてすむでしょう。将来、国産の無垢材を安く手に入れ、在来工法の住宅はもとより、食器棚やちゃぶ台、こたつなどの家具にもふんだんに使い、昔ながらの日本の文化までをも守ることができたならこんなにいいことはありません。そのために消費者という立場から「国産材を選ぶ」という行動で需要を増やし、林業の復活に貢献できればと考えるのは私だけではないでしょう。
【種類の比較】
外国産の無垢材は非常に様々な種類の木があるので好きな木を選びやすいです。例えば「ベッドのベッドフレームやダイニングテーブルは耐久性があってシックな色合いのものがいいな。」という時、濃い茶褐色で耐久性の高いウォールナットなんかが適していたりします。「ナチュラルで明るい色合いの部屋にしたい。」という時パインの無垢材を使ったデスクやチェストなどを部屋に置くといいでしょう。パイン材は加工もしやすいのでDIYで自分で作りたいという方にも向きます。このように様々な用途や趣味に合ったものをたくさんの中から選ぶことができるのです。
国産の無垢材の場合でももちろん色々選べますが、外国産の無垢材ほどはどうしても難しくなります。例えば寸法にしても外国産だと流通量が多いのでちょうどいいサイズのものを見つけやすく、DIYで家具などを作る場合も端材が極力少なくなるように調整しやすかったりします。しかし、国産の無垢材の場合、針葉樹で比較的小ぶりな木が多いので、ちょうどいいサイズの無垢材が見つかりにくいということもあります。
【耐久性の比較】
耐久性については外国産のオークやウォールナットのような広葉樹の無垢材は大変優れていたりします。日本産の無垢材はスギやヒノキなどの針葉樹が多く、広葉樹に比べると強度は低くなります。
しかしながら日本には四季があり高温多湿をいう特有の環境条件があります。ですから長期的な視点で見ると、外国産の無垢材は国産の無垢材よりも耐久性が低くなる可能性があります。外国製の無垢材は長く使うとカビが生えて腐っていったり、変形してしまう場合があるのです。日本で育った木は日本の環境に順応しているので日本の環境でも耐久性を保ちやすいというメリットがあります。
【安全性の比較】
外国産の無垢材は長時間にわたる船での輸送の際に、カビが生えたり虫に食べられたりというのを防ぐのに、防腐剤や防虫剤が施される場合があります。そのためそういった無垢材を使った建材や家具によって敏感な人は健康被害を起こす可能性があります。だからといってそういった薬品が使われていない無垢材が安全とも言い切れません。薬品を使わなかったために無垢材が傷んでしまっていた場合、そんな木材を使用した住宅や家具には欠陥が見られる可能性があります。また、外国産の無垢材が十分に殺虫処理がされていなかった場合、例えば外国のシロアリによる被害にあうなど、外国の病害虫を身近に持ち込んでしまう可能性もあります。
国産の無垢材の場合ですと外国産のような懸念は少なくなるので、薬品の使用を控えやすくなります。
無垢材の特徴について
ここまでは無垢材のことを細かく見てきましたが、次は大まかに見た無垢材の特徴について説明します。
【無垢材は耐震性や耐久性がある】
例えば日本の住宅では無垢材の他、集成材が使われたりということも多いですし、鉄筋コンクリートの住宅もあります。海外ですとレンガや石を使った住宅もあります。
日本では昔から木造住宅が主流ですが、それは地震が多いということにも由来します。木は柔軟性があり地震の揺れに対してしなることで衝撃を吸収したり分散したりすることができるからです。日本には昔の寺社仏閣が多く残っているという事実が木造建築の強さを証明しています。
しかしながら現代では鉄筋コンクリートの住宅の方が耐震性が優れているとされています。木は「しなる」のに対し鉄筋は「ねばる」と表現され、鉄筋のねばりとコンクリートの強度によって高い耐震性が実現しています。ただ、素材自体の強度については例えば杉の無垢材の圧縮強度はコンクリートの6倍もあり、無垢材も十分な強度を備えています。
【無垢材は調湿効果が高い】
無垢材の強みは調湿効果を備えているということです。湿度の高い時には水分を吸収し、湿度の低い時には水分を放散することができます。その結果、カビが生えにくく腐りにくくなり、耐久性の高さにつながります。
【無垢材は断熱性が高い】
温度についても無垢材はコンクリートの約12倍の断熱性を備えており、夏はさっぱりとした感触で、冬はほんのり暖かいような感触だったりして年中快適に過ごすことができます。
【無垢材は虫や細菌を寄せ付けない】
無垢材には虫や細菌に対して抗菌効果の高いものが多いのも特徴です。例えばヒバやヒノキにはヒノキチオールという成分が含まれ、シロアリやダニ、ゴキブリや蚊などの虫を忌避できたり、カビや大腸菌などの菌の増殖を抑制できたりします。ヒノキチオールは医学の分野では新型コロナウイルスなどの感染症の肺炎治療への効果も期待されており、様々な分野で注目を浴びています。
【無垢材はリラックス効果が高い】
無垢材は気持ちのいい肌触りとともに、深呼吸したくなるような木の香りが心を落ち着かす効果を持っています。木の香りの成分はフィトンチッドと呼ばれている樹木が発する殺虫殺菌物質になります。樹木は外敵が近くにいても移動することができないので、こういった成分を放散して自身を守っているのです。森林浴をした時爽快な森の香りがしますが、それにはフィトンチッドが含まれています。フィトンチッドは人体に対しては疲労回復や精神を安定させるなどの良い効果がありアロマテラピーでも利用されます。
【無垢材は安全性が高い】
無垢材は天然木をそのまま切り出しているので集成材や合板のように接着剤等の化学物質を使いません。また、無垢材はダニや細菌、カビなどの増殖を抑制する効果もあるので他の素材よりも健康被害の心配が少なくなります。
【無垢材は傷がつきやすいが修復もしやすい】
無垢材の特徴的なデメリットは傷や汚れがつきやすいということです。しかし、それは肌触りの柔らかさなどの良い面の裏返しでもあり否めない部分です。長く使うとどうしても傷や汚れがついたりしますがそれは味にもなります。どうしても気になる傷や汚れの場合、無垢材だと薄く削って目立たなくさせることも可能です。
【目的別よく使用される無垢材の種類】
無垢材は住宅や家具など様々なところで利用されますが、具体的にどこにどの木の無垢材がよく使用されるかをあげてみます。
フローリング・・・オーク(ナラ・楢)、アカシア、ブラックウォールナット、バーチ(カバザクラ・蒲桜)、西南桜、メープル、クリ、スギなど
テーブル・・・オーク(ナラ・楢)、ウォールナット、チーク、マホガニー、タモ、ケヤキ、パインなど
ベッド・・・ウォールナット、オーク(ナラ・楢)、ヒノキ、スギ、パインなど
DIY・・・パイン、メープル、ウォールナット、オーク(ナラ・楢)、チェリー、タモなど
無垢材の手入れとメンテナンスについて
無垢材はメンテナンスが大変という印象をお持ちの方もいらっしゃいますが、普段はホコリやゴミを取り除くだけで十分です。特別に手間がかかるというわけではありません。例えばフローリングの場合だと掃除機をかけるだけでいいですし、他にもドライシートや乾いたぞうきんを使って拭くのもいいでしょう。どうしても水拭きがしたいという場合は固く絞ってサッとすまし、最後に乾拭きするといいですが、毎日とか毎週とか短いスパンで行うのはおすすめしません。
定期的なメンテナンスについては塗装の種類によって少し違ってきます。無垢材の塗装は一般的に自然塗装(蜜ろうなどの天然オイルを使った浸透系の塗装)とウレタン塗装(ウレタン樹脂を使ったコーティング系の塗装)と無塗装と3種類があります。
ウレタン塗装の場合、定期的に塗り直すようなメンテナンスは基本的に必要ありません。ただ、1年に1度といった間隔でワックスをかけると美しいままの状態を保ちやすくなります。
自然塗装の場合は塗装の効果が失われるので定期的に再塗装する必要があります。間隔としてはやり1年に1度くらいでいいでしょう。
無塗装の場合はどうしても木自体の劣化が早くなってしまいますのでいずれかの塗装を施すのがおすすめです。
詳しくは「無垢材の手入れ方法とメンテナンスを徹底的に説明!」でさらに深堀りしています。
アレルギーについて
無垢材とアレルギーについては慎重にお伝えする必要があります。なぜならアレルギーにはたくさんの種類があり、その原因となるものは自然物にも人工物にもたくさん存在するからです。
例えば花粉症の場合スギやヒノキの花粉が原因となりますが、住宅や家具に使われる無垢材にもスギやヒノキがあります。ただ、花粉症は花粉が問題になるので、無垢材が花粉症を起こすということは考えにくくなります。
他にもアレルギー反応を起こすものにシックハウス症候群がありますが、これはホルムアルデヒドをはじめとした化学物質の他、ダニやホコリなどの様々な原因物質が考えられます。特にホルムアルデヒドは合板や集成材などの建材の接着剤や塗料に多く含まれ問題になりました。しかし実は無垢材もごく微量ながらホルムアルデヒドを放出しています。アレルギー反応は個人差があり、たとえ微量であっても反応してしまう人もいるので、敏感な人には注意が必要となります。
このように無垢材だからと言ってアレルギーの心配がないとは言えません。しかし、例えばダニに対してのアレルギーがある人の場合、ダニの忌避効果が無垢材の中でも特に高いヒバを使用するなど、それぞれの方が持つアレルギーに対して適切な木を選ぶのも一つの対策になるかもしれません。
まとめ
ここまで無垢材について知っておいていただきたい点を網羅しましたがいかがでしたか?大体のイメージはつかめたのではと思います。
無垢材は大変奥が深いです。この記事で今回基礎知識を習得されたので、今後さらに深く無垢材の素晴らしさに触れていただけるようになったのではと思います。
これからもこのブログで様々な無垢材のお話をしていきますので、ぜひ、またのぞいてみてくださいね!

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