無垢材のフローリングは手入れが大変そうだと思われがちですが、特にそういうわけでもありません。ただ無垢材のフローリングに施されている塗装によってちょっとしたコツがあるので、今回は塗装の種類別の手入れ方法とメンテナンス方法を説明していきます。適切な手入れとメンテナンスで、ぜひ無垢材の良さを末永く楽しんでください!
種類別無垢材フローリングの簡単手入れ・しっかり手入れ
無垢材のフローリングに施される塗装にはウレタン塗装(UVウレタン塗装)、自然塗装、無塗装の三種類があります。それぞれの塗装について詳しくは後で説明していきますが、塗装方法にかかわらず無垢材に共通した掃除のポイントがあるのでまずそちらから説明していきます。
普段は無垢材には掃除機で充分!
無垢材のフローリングの日常的な掃除は掃除機だけで充分です。細かいホコリやゴミを掃除機で取り除き、表面を清潔にしておくといいでしょう。最近では自動的に部屋中を掃除してくれるロボット掃除機が人気ですが、それだとより簡単ですね。
また、中にはどうしても掃除機を使うのが荒くなってしまい、無垢材フローリングに傷をつけてしまうという方もいらっしゃるようです。そういった場合はホウキを使って掃き掃除するのもいいでしょう。ホウキ掃除の道具としては特に棕櫚箒(しゅろほうき)の人気があります。棕櫚の天然油分が無垢材のフローリングに対してオイルやワックスのように作用してくれます。
ドライタイプのクイックルワイパーを使うといいです。
クイックルワイパーのような使い捨てモップで掃除をするのもいいでしょう。ただ、その場合は必ずドライタイプを使います。基本的に無垢材のフローリングの日常的な掃除に水分は使いません。ウェットタイプには水分以外にも洗剤やワックスのような成分が入っている場合があります。もし使ってしまうとシミやムラが残ってしまう場合があります。
汚れが落ちない時は?
掃除機やクイックルワイパーなどを使ったドライ系の掃除ではどうしても取れない汚れがついてしまう場合があります。その場合は水で薄めた中性洗剤を雑巾に含ませ、固く絞って水拭きします。しつこくゴシゴシしないように注意します。拭いた後濡れたままだと無垢材のフローリングが傷むので、必ず最後に乾いた雑巾でしっかり水分を拭き取っておきます。
無垢材フローリングの定期的なお手入れ方法
次に塗装別の定期的な手入れとメンテナンス方法を説明していきます。先ほどもふれた通り、無垢材のフローリングの塗装にはウレタン塗装(UVウレタン塗装)、自然塗装、無塗装の三種類があります。それぞれの手入れの仕方はそれぞれの塗装の特徴に沿ったものになります。
ウレタン塗装無垢材の手入れ方法
ウレタン塗装やUVウレタン塗装は無垢材の表面を薄い塗膜で覆うコーティング系の塗装になります。中でもUVウレタン塗装はウレタン塗装よりもさらに塗膜が薄く硬くなります。自然塗装比べ光沢があり肌触りもツルッとした感触になり、水や汚れに強いのが特徴です。コーティング系の塗装を一度施すと、基本的にはそれ以降のメンテナンスの必要はありません。傷にも自然塗装よりは強いですが、傷がついてしまうとその部分が白くなり素人では修復が難しくなるので、どうしても修復したい場合はプロにお願いすることになります。
普段のウレタン塗装無垢材のお手入れ
日常的な手入れはやはり掃除機やホウキ、ドライタイプのクイックルワイパーなどで表面のホコリやゴミを取り除く程度で充分です。ウレタン塗装(UVウレタン塗装)は水には比較的強いですが水拭きは控えます。
たまの大掃除の仕方
年に数回程度しっかり掃除がしたいという場合でも、念入りに掃除機をかけたりドライタイプのクイックルワイパーで拭いたりという感じで充分でしょう。しかし、どうしても表面のべたつきなどをさっぱりさせたいという場合は、水をしっかり絞った雑巾で軽く拭き、その後は乾いた雑巾でしっかり乾拭きします。特に取れない汚れがある場合は、水で薄めた中性洗剤を雑巾に含ませてしっかり絞って拭きます。この後も必ず乾いた雑巾で乾拭きするといいでしょう。ウレタン塗装(UVウレタン塗装)はベンジンやアルコールなどの溶剤を使用すると化学変化を起こしてしまうので、ひどい汚れがあっても決して使用しないでください。
ウレタン塗装無垢材にワックスをかける場合
基本的にはウレタン塗装(UVウレタン塗装)の無垢材には定期的にワックスがけする必要はありません。もちろん、ワックスがけすると光沢も出て美しさを保ちやすくなるので、年に一度くらいの頻度でワックスがけをされる方もいらっしゃいます。ただ、その際には必ず無垢材にも使えるワックスをしっかり確かめて選び、説明書きを見て使い方や容量を必ず守るようにしてください。ワックスがけを失敗するとムラなどの原因となってしまいます。
自然塗装無垢材の手入れ方法
自然塗装とは亜麻仁油、蜜ろうなどの天然の自然塗料を使った塗装のことです。ウレタン塗装(UVウレタン塗装)はコーティング系の塗装でしたが、自然塗装は浸透系の塗装になります。木の表面だけでなく内部にまで浸透していきます。天然のものを使用するので人体にも環境にも優しく、安心して使用できます。仕上がりもナチュラルで無垢材の風合いをそのまま生かせ、木の持つ調湿効果も阻害しません。ただ、ウレタン塗装(UVウレタン塗装)等のコーティング系の塗装に比べ、水分や汚れ、傷に対しては効果が低くなります。
普段の自然塗装無垢材のお手入れ
普段はやはり掃除機やホウキ、ドライタイプのクイックルワイパーなどでホコリやゴミを取り除く程度でかまいません。自然塗装の場合、特に棕櫚箒(しゅろほうき)の使用がおすすめです。棕櫚の天然油分は自然塗装の無垢材に大変なじみがいいです。
たまの大掃除の仕方
大掃除をする際は念入りに掃除機やホウキ、ドライタイプのクイックルワイパーなどでホコリやゴミを取り除き、使用している自然塗料に合ったクリーナー等で拭きます。拭いた後は必ず乾いた雑巾で乾拭きしましょう。
自然塗料無垢材にワックスをかける場合
自然塗装はどうしても使っているうちに自然塗料の油分がなくなっていってしまいます。ですから1年に1度くらいの間隔で定期的に同じ自然塗料を再塗装するといいとされています。ただ再塗装はうまくやらないとムラになりやすいので、それも味として楽しめるのであればという条件付きだったりします。もしそれでもいいのであれば水回りだけ再塗装するなど、気になる部分だけの塗装でもいいでしょう。
そもそも無垢材のフローリングは、毎日素足で歩いたり、棕櫚箒(しゅろほうき)のような天然の油分を補えるホウキを日常的に使うなどしていれば適度に油分が補われたりします。ですから、特に何もしないという選択もあることも覚えておいてください。
無塗装無垢材のお手入れ
無塗装で無垢材のフローリングをそのまま使用することも可能です。最近では特に自然素材や無添加にこだわった住宅で無塗装の無垢材フローリングが取り入れられることもあります。無塗装だとより無垢材の持つ風合いや調湿効果などを活かすことができます。他にも無塗装だと傷がついても比較的修復が簡単になるなどメリットも多いのですが、そもそも傷や汚れがつきやすいというデメリットも多くあまりおすすめできません。特にコーヒーやジュースなど水分系の汚れは無垢材の内部にまでしみ込んでしまい、乾いた後もシミとして残ってしまったりします。また、耐久性が低下し無垢材そのものが傷んでしまう場合もあります。ですからできれば何らかの塗装を施すことをおすすめします。
普段の無塗装無垢材のお手入れ
日常的な掃除は掃除機やホウキでホコリやゴミを取り除く程度でいいです。棕櫚箒(しゅろほうき)など天然の油分が補えるホウキを使うのもおすすめです。特に無塗装の無垢材フローリングは湿気の多い季節などに少し毛羽立ちを感じる可能性があります。クイックルワイパーなどのシートモップだと滑りが悪くなり、うまく掃除ができなくなる場合もあるので注意が必要です。
たまの大掃除の仕方
いつもより念入りに掃除機やホウキでホコリやゴミを取り除きます。水気をしっかり絞った雑巾で拭き掃除してもいいですが、最後に必ず乾いた雑巾でしっかり乾拭きします。無塗装の場合大変水分を吸収しやすくなっているので水分には特に注意します。決してゴシゴシとしつこくこすらないようにしましょう。しつこくこすると毛羽立ったりささくれだったりする場合があるからです。
無垢材フローリングで起きやすいトラブルの対処について!
無垢材のフローリングを日々使用する中でよくあるトラブルがあります。ちょっとしたトラブルならご自分でも対処できることがほとんどです。中には無垢材ならではの目からうろこな対処法もありますのでぜひ参考になさってください。
うっかり水をこぼしてしまった時の対処
水をこぼしてしまった場合は直ちに乾いたタオル等で拭き取るといいでしょう。放置したままにするとシミになってしまったりするので、決して放っておかないようにします。
水回りの床で日常的に水しぶきが飛んでしまうという場合もありますがやはりまめに拭き取ったり、直接水しぶきが飛ばないようにマットを敷いたりします。日常的に放置し続けると塗装の劣化を招き、ひいては無垢材のフローリングそのものも傷んでしまったりするので注意しましょう。
黒いカビができた時の対処方法
湿気が多い水回りや、観葉植物の鉢の下などに黒カビが生えてしまう場合があります。カビが一度生えると内部にまで菌糸を伸ばすのでなかなか完全な除去は難しくなります。ですから大前提として湿気が多い場所に無垢材のフローリングは使わない方がいいとも言えます。
ただ、もし黒いカビが生えてしまっても、自分で次のような方法で対処できないわけでもありません。
①エタノールを準備しスプレー容器に入れてエタノールスプレーを作ります。
②エタノールスプレーをカビの生えたところにしっかり吹き付けてしばらく放置します。
③吹き付けたエタノールが乾いたら、乾いた雑巾などでカビを拭き取ります。
ただ、エタノールは無垢材を変色させてしまう可能性もあるので、あらかじめ目立たないところに吹き付けてチェックするとより安心でしょう。カビというと強力なカビ取りスプレーをすぐに連想してしまいますが、こういったスプレーはより変色や脱色の危険性が高まるので安易に使わないでください。
また、自然塗装や無塗装の無垢材フローリングならという条件付きですが、カビが生えているところをサンドペーパーで削る方法もあります。自然塗装の無垢材フローリングの場合は、削った後同じ自然塗料を塗っておくといいでしょう。誤ってウレタン塗装(UVウレタン塗装)の無垢材フローリングを削ってしまうと自分では塗装を元に戻せなくなるので注意が必要です。
黒いカビは日常的な心掛けで防ぐこともできます。例えば無垢材のフローリングの上に直接布団やマットレスを敷いて寝ると大変カビやすくなります。脚のあるベッドを使うのが最適ではありますが、それがかなわない場合は毎日布団の上げ下ろしを行ったり、日中はマットレスを壁に立てかけておくなどの習慣をつけるといいでしょう。
水気の多い洗面所や台所の床が無垢材のフローリングだという場合は、まめに窓を開け換気を行ったり、マットを敷いたりと工夫します。マットを敷いていても湿ったまま敷きっぱなしにしていると逆効果になるので、まめに干したり取り替えたりする必要があります。
黒いシミができた時の対処方法
黒いシミの多くは日々の使用によって汚れが取れにくくなってしまったものだったりします。ですから、まず掃除機等でホコリなどを取り除き、乾いた雑巾でしっかり拭いた後、固く水気を絞った雑巾で水拭きするときれいに取れたりします。水拭きの後は必ず乾いた雑巾で乾拭きしておきましょう。
それでも黒いシミが取れないという場合は、石鹸をはじめとしたアルカリ性の洗浄剤が原因になっていることが考えられます。窓やエアコンの掃除の際などに床に洗剤が落ちてしまったなんて記憶はないでしょうか?この場合、弱酸性のお酢を使って中和させる掃除方法が有効かもしれません。順序としては以下の通りになります。
①まず掃除機等でホコリなどを取り除きます。
②少し水で薄めたお酢に雑巾を浸して絞り黒いシミ部分を拭きます。(スプレー容器にお酢を入れて吹き付け、固く絞った雑巾で拭き取るという方法でもかまいません。)
③拭き取った後は乾いた雑巾で乾拭きして水分を残さないようにします。
この方法で軽いシミなら簡単に取れたりします。ただ変色の可能性もあるので、目立たないところで試し拭きしてから使うと安心です。
いずれにしても特に自然塗装の無垢材フローリングの場合、水拭きをするとどうしても油分が早く失われてしまいますので、できればまた同じ自然塗料を塗り油分を補っておくといいでしょう。
他にもお酢で拭いた後、さらにサンドべーパーで削ると黒いシミをかなりきれいに無くすこともできます。ただ、この方法ができる無垢材のフローリングは自然塗装のものか無塗装のものになります。やはりウレタン塗装(UVウレタン塗装)のものには控えてください。削った後、自然塗装のものは同じ塗料で再塗装するとなおいいでしょう。
無垢材の毛羽立ちが起きた時の対処方法
無垢材のフローリングはそもそも毛羽立たないように磨きがかけられているものがほとんどです。しかし湿気の多い季節であったり、水拭きの際に無垢材に水分を含ませすぎたり、水溶性の塗料で塗装したりすると毛羽立ちを感じるようになったりします。中にはうっかりスチームクリーナを使ってしまって毛羽立ったという方もいらっしゃいます。つまり水分や湿気が影響するのです。ウレタン塗装(UVウレタン塗装)のように完全に表面をコーティングしてしまう塗装がされていると毛羽立つ可能性は低くなりますが、自然塗装や無塗装だと毛羽立ちやすくなります。
この場合の対処法としては毛羽立ちを感じる部分に軽くサンドペーパーをかけるといいでしょう。その後は同じ自然塗料で再塗装しておきます。
そもそも無垢材のフローリングに塗装を施す前後に、しっかり磨いておくと毛羽立ち予防になります。まずサンドペーパーで磨き、次に自然塗料を塗り、乾いたらまた軽くサンドペーパーで磨きます。やはりサンドペーパーの使用はウレタン塗装(UVウレタン塗装)の無垢材フローリングには控えます。
プロに任せると大変きれいに全ての作業が行われますが、最近では自分でする人も増えています。自分でする時はプロほどの精度は無理でも、できるだけ丁寧に行いましょう。
傷や凹みができた時の対処法
無垢材のフローリングに傷や凹みができてしまった場合、ウレタン塗装(UVウレタン塗装)などのコーティング系の塗装が施されているものの補修はプロに任せましょう。自分でも対処できるのは自然塗装か無塗装のものになります。対処の仕方としては次の通りになります。
①傷や凹みができた部分に濡れた布等を置き、しみ込むまでしばらく放置します。
②頃合いを見て布の上からアイロンを数秒押し当てます。傷や凹みの戻り具合をチェックしながら元に戻るまで何回か繰り返します。
これでうまくいくとかなり元通りに近い感じに修復できます。さらにきれいにするには当該部分が乾燥した後にサンドペーパーで軽く整えて、自然塗装していたものには同じ自然塗料を塗布するといいでしょう。

